●Story 物語

Story13(鉄道アイドル見習い・橘らいか)

鉄道が大好きな女子高生・橘らいか(高梨臨)は、学校に鉄道研究会を作ったり、鉄道のブログを書き始めたりと、憧れの鉄道アイドル目指して邁進中。今日も部室で妄想旅行の真っ最中だ。そんならいかの日課は、大好きな「京成スカイライナー」を見に行くこと。最寄の駅には馴染みの駅員・カズオや仲の良い清掃員・春美など、らいかを理解してくれる人がたくさんいる。

らいかが駅の改札を抜けると、そこに一人の少女が立っていた。少女はらいかに「私は鉄道が大嫌い」と宣言する。その言葉に驚くらいか。少女がどうして鉄道嫌いなのか、知りたいと思う。

Story12(上田電鉄・八木沢まい)

再びやってきたおばあさん(北島京子)は、八木沢まい(河西智美)に「忘れ物を探しにきた」と言う。「おばあさんが別所温泉駅に来るのは何か理由があるはず」と考えたまいは、おばあさんと一緒に忘れ物を探すことにした。一緒に別所温泉駅を周るうちに、次第に心を通わせていくまいとおばあさん。息子は仕事の都合でどうしても迎えに来れない。おばあさんとまいは、別所温泉駅で一夜を明かすことにした。

おばあさんはまいに亡きおじいさんの思い出を話す。そして寝る間際「新婚旅行は別所温泉ね」と呟く。まいはおばあさんの忘れ物が「おじいさんの想い」であることを知る。まいはおじいさんの想いを、何とか息子に伝えようとする。

Story11(上田電鉄・八木沢まい)

「信州の鎌倉」と呼ばれる別所温泉。この風光明媚な温泉街にある別所温泉駅で、八木沢まい(河西智美)は働いている。和装の制服に身を包み、駅長として働く彼女は、別所温泉の名物の一つでもある。

ある日、まいが仕事をしていると、一人のおばあさん(北島京子)が駅前に佇んでいた。話しかけるまいに「どうして私はここにいるのでしょう?」と言うおばあさん。まいは家族に連絡を取り、迎えに来てもらうように手配する。迎えに来てもらう間、別所温泉を案内するまい。迎えに来た息子は、おばあさんを激しく叱責した。思わず間に入るまいだが、「家族のことに口出ししないでくれ」という息子に何も言い返せない。翌日、別所温泉駅に、再びおばあさんが現れて……。

Story10(東京モノレール・羽田あいる)

東京モノレール羽田空港第1・2ビル駅で駅務係として勤務する羽田あいる(遠藤舞)は、老齢で洒脱なサックスプレーヤー佐伯賢造(仙波和之)への案内を買って出た。彼はこれから演奏をすると言った。だが、彼の楽器ケースを手に取ろうとした際に誤って落とし、その拍子で蓋が開いてしまう。すると中には空洞があるだけで、サックスはなかった。佐伯は怒ることもなく、むしろ穏やかな笑みを残し、その場を去っていってしまう。

あいるは自分の犯した失敗に胸を痛める。駅務係としての業務に戻るも佐伯のことが頭から離れないでいた。そして数時間が過ぎようとした頃、再び改札の向こう側に困った様子の佐伯を見つけるのだった。

Story9(東京モノレール・羽田あいる)

東京モノレール羽田空港第1・2ビル駅で駅務係として勤務する羽田あいる(遠藤舞)は、お客様への案内業務時には、ファイルをいつも小脇に抱えている。古びたそのファイルを彼女は相棒と呼び、中には関東一円の交通手段や、行楽地、イベント情報などが収められている。そんな相棒と共に、お客様への案内業務で大活躍の日々を送っている。

相棒との出会いは2年前である。入社して半年あまりが過ぎたあいるは、今からは想像も出来ないほど、案内業務で失敗が続いていた。完全に自信を失い、勤務中に俯くことが増えていく。そんな彼女を見て、先輩駅員である有馬里美(安藤沙耶香)が叱咤する。「制服に誇りをもちなさい」と……。

Story8(銚子電鉄・外川つくし)

銚子電鉄犬吠駅で駅務係として勤務する外川つくし(外岡えりか)は、利用客の今藤清美(藤咲ルキノ)と、駅舎で一晩を過ごした。
清美は二日後に控えた結婚への不安が拭えず、婚約者の気持ちを確かめるべく、ヒントを書き記した置き手紙を残し、犬吠駅へとやって来ていた。ここ犬吠は彼からプロポーズを受けた場所であった。きっと迎えに来てくる。そう疑わなかった彼女だが、彼が迎えに来ることはなかった。
静寂が横たわる朝の駅舎で、自嘲気味な笑みを浮かべることしか出来ない清美に、柔らかな笑みを携えてつくしが言葉を掛ける。「よかったら、銚子を案内させてください」

Story7(銚子電鉄・外川つくし)

銚子電鉄犬吠駅で駅務係として勤務する外川つくし(外岡えりか)は、普段はのんびりとした性格をしているが、一度仕事となると乗客の安全を守るべく一変する。そんな彼女は地元民や鉄道利用者たちから愛され、マスコット的存在だ。銚子の青空、海、駅舎に漂う醤油の匂い。今日もいつもと変わらぬ穏やかな一日が過ぎようとしていた。
気になることが起きる。乗客の今藤清美(藤咲ルキノ)がホームのベンチから離れようとしない。しかも彼女は裸足で、その表情はうかない。駅長に頼まれ、つくしが清美に声を掛けるも、彼女は関わりを拒絶し、まるで取り付く島もない。 「もういいでしょ。放っといて!」果たして、清美は何をしようとしているのか……。

Story6(富士急行・大月みーな)

富士急行河口湖駅の駅務係として働く大月みーな(宮澤佐江)は、電車好きで失踪した少年・純(小杉彩人)を探す。みーなは電車のよく見える場所で純を見つけた。純の「神様なんていないんだ」という言葉に、胸が潰れそうになるみーな。先輩の運転士・榊(おかやまはじめ)に相談するみーなだが、「それは同情だ。少年を勇気付けるのはそういうことじゃない」と一喝される。翌日の早朝、みーなは純と母親を呼び出す。そして朝一番で走る電車に乗せ、運転という仕事の過酷さ、大変さを話す。じっと聞く純は、「手術をして病気を治して、いっぱい勉強して運転士になる」と誓う。純は働く運転士の姿と、みーなの言葉に、手術を受ける勇気を貰うのだった。

Story5(富士急行・大月みーな)

富士急行河口湖駅の駅務係として働く大月みーな(宮澤佐江)。大好きな地元のためにと、今日も明るく元気に働いている。ある日、みーなは改札の近くで電車を見ている少年・純(小杉彩人)に気がつく。純は、きれいで純粋な瞳で富士急行の車両を見つめていた。話しかけるみーなに、純は「神様は本当にいるの?」と訊く。みーなが戸惑っていると、純の母親がみーなに、「この子に電車の運転をさせてもらえないか」と頼み込む。少年は病気だった。難しい手術を受けるために、念願の電車の運転によって勇気を与えてあげたい、という母親。悩むみーなだが、運転はさせてあげられないと断る。翌日、働くみーなの元に、母親から少年が失踪したとの連絡が入る……。

Story4(埼玉高速鉄道・川口みその)

埼玉高速鉄道の新人運転士を目指す川口みその(谷澤恵里香)。教官の安部靖之(中村まこと)の「運転士には向いていない。止めてしまえ」という冷たい言葉に途方に暮れる。しかし、電車を利用する多くの人のために諦めるわけにはいかないと、再び安部についていこうと決心した。必死に安部の言葉を理解しようとするみそのだったが、自分に足りないものがわからない。研修を重ねるうちに、安部の言葉は全て「乗客の安全」を意識した言葉だと気づく。安部の言葉を理解し、マニュアルではない自分なりの“安全運転”を手に入れたみそのを安部も認める。最後の実地研修をパスしたみそのは、ついに念願の新人運転士となるのだった。

Story3(埼玉高速鉄道・川口みその)

埼玉高速鉄道の運転士新人研修に臨むことになった川口みその(谷澤恵里香)。希望に燃え、胸には地域のために貢献したいという熱い気持ちを抱えていた。迎える教官の安部靖之(中村まこと)は、そんなみそのに人一倍厳しく当たる。みそのは同期の励ましを受け、歯を食いしばり必死に研修を続ける。学科講習を終え、実地研修に移った研修生たち。運転業務の訓練をしている時、安部はみそのに「運転士には向いていない。止めてしまえ」と冷たい言葉を浴びせる。原因がわからず、傷ついたみそのは運転士の道を諦めようとするが、駅で会ったひとりのおばあさんと話し、運転士になろうと思ったきっかけを思い出す……。

Story2(京成電鉄・中山ゆかり)

京成電鉄成田空港駅で駅務掛として勤務する中山ゆかり(時東ぁみ)は、海外公演へと向かう飛行機への搭乗を直前になって拒む、落語界の大看板・成田亭麒麟(三遊亭鳳楽)の説得に失敗してしまう。

そんな折り、ゆかりの前に今度は迷子の外国人少年が現れる。英語が堪能なゆかりが迷子に声を掛けるが、言葉が通じずに名前を知ることも出来ない。そればかりか、塞ぎ込み怯えている様子ですらある。駅員たちも保護者の捜索に当たるが一向に成果は上げられないでいた。そんなゆかりのピンチを耳にした麒麟は、彼女への借りを返すべく駅長室へと向かった。

ゆかり、麒麟、駅員たちによる迷子の少年の保護者捜索が始まるのだった。

Story1(京成電鉄・中山ゆかり)

京成電鉄成田空港駅で駅務掛として勤務する中山ゆかり(時東ぁみ)は、鉄道員という責任ある仕事のプレッシャーから笑顔を忘れる日々を送っていた。

そんなある日、同僚から迷子のヘルプを受け、駅長室へと向かった。するとそこには子供ではなく、海外公演へ向かう途中の落語界の大看板・成田亭麒麟(三遊亭鳳楽)がいた。彼は飛行機に搭乗することを、まるで駄々っ子のように拒み、お得意の小噺を交えたりと、話しを逸らすのに躍起である。巧みな話芸に周囲の者もついペースを握られてしまっていたが、ゆかりだけは淡々と説得を試みる。一向に笑わない彼女に、麒麟は憤慨する。「このお嬢ちゃんを笑わさないまま出掛けるわけにはいかない」と……。

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